<ポーセレン150について>

【使い方】
〜描き始める前に〜

素材をきれいに洗い、キッチンペーパーなどでよく拭いて、水気を完全に取り除きます。表面に汚れや水分が付着していると、絵具の定着力が弱まる原因になります。水かアルコールでペイントする素材の汚れや油分を拭き取ります。

1 絵具を攪拌

ボトルの中の絵具は顔料が沈殿しやすいので、マドラーや筆の軸などでよくかき混ぜてから使用してください。絵具がよく混ざっていないと、定着力が弱まる原因になります。
※ゴールドなどメタリック色は特に沈殿しやすいので、十分にかき混ぜてください。

2  塗布する

筆やスポンジ等を使って直接、陶器に絵付けしてください。下地の色が乾いてからアウトライナー(チューブ絵具)でドットや線を描いてお好みにアレンジが楽むことも出来ます。その後、最低24時間以上自然乾燥させます。

3  オーブンレンジで焼付け

常温からオーブンの中に作品を入れ、余熱なしで150℃/35分の焼付けを行ってください。
その後オーブンの中の温度が十分に下がってから取り出してください。※2時間以上放置してください。
すぐにオーブンの扉を開けると内外の温度差でガラスが割れる恐れがあります。


【Q&A】

Q. ポーセレン150で描いた作品を焼付けるのに、特別な窯は必要ですか?
A. 家庭用オーブンレンジを使って焼付けるので、特別な窯は必要ありません。

Q. 絵具は水で薄める事が出来ますか?
A. 専用の薄め液 (ディリューアントシンナー)を使用して下さい。絵具の中に定着液が入っていて、水で薄めてしまうと定着が弱まり、焼付後、絵具が剥がれる場合があります。また本来の発色も劣ってしまいます。

Q.失敗しても絵具が剥がせますか?
A. 焼付け前なら水やアルコール等で取ることが出来ます。乾燥してしばらく時間が経つと硬化が進み、取れにくい場合は水のなかに漬け置きすると簡単に剥がれます。

Q. 口や食品の当たるところにペイントしても大丈夫ですか?
A. 絵具自体は水性無害(鉛、カドミウムが含まれていない)で人体には害はありませんが(人体に無害・安全だと認める*注1
APマーク適合品)
が、絵具は焼成後でもナイフ・フォークなどの鋭利なもの、また、歯があたって擦れ剥がれることもあり、
口や食品があたる場所へのペイントは極力避けることをおすすめします。
*注1)アメリカ合衆国のACMI(アメリカ画材、工芸材料協会)が行う、厳しい評価基準ASTMをクリアした画材・工芸材料だけに与えられます。

Q. 2度焼きは可能でしょうか?
A. 基本的には1度焼きがベストです。濃い色の場合は、2度まで可能ですが、淡い色(アイボリー等)は、2度焼きすると変色することがあります。

Q. ポーセレン150とヴィトレア160との違いは何ですか?また、ポーセレン150ヴィトレア160とを同一画面上で使用することは可能ですか?
A.  ポーセレン150は色によって、「透明」・「半透明」・「不透明色」と分かれています。ヴィトレア160・グロス色は
特にガラス素材に透明感のある仕上がりが得られます。

素材に定着させるためのアクリル樹脂が異なり、焼成温度・時間が異なります。ポーセレン150は150度・35分間。ヴィトレア160は、160度・40分間、同一画面にペイントは可能ですが、焼成する場合は、温度の低く、時間の短いポーセレン150(150度・35分間)で行ってください。

Q. ポーセレン150のNo.44(ゴールド)描き、オーブン焼成した陶器作品を電子レンジで使用しても問題ありませんか?
A. 問題ありません。金属箔、金属粉を使った陶器は電子レンジからのマイクロ波によって火花が生じるので使用できませんが、ポーセレン150絵具は顔料から出来ており、金属箔、金属粉は含有しておりませんので、火花が生じる事はありません。

Q. 作品を焼付けたら表面に気泡ができました。対処法はありますか?
A.  焼付け前の乾燥が不十分だったと考えられます。なるべく絵具の厚塗りを避け、乾燥時間は十分にとってください。
厚塗りやアウトライナーを使用した場合は、表面が乾いていても絵具のなかが半乾きで気泡の原因となるので、少なくとも3日〜5日間ぐらい乾燥させてください。

Q. ポーセレン150アウトライナーが上手く使えません。どうすれば綺麗な線が描けますか?
A. チューブノズルの先を画面からを少し浮かした状態で、絵具を引っ張るようにすると、太さの均一な美しい線が描けます。使い方動画(フランス語)も合わせて参照ください。

Q. 均一に塗るために、エアーガン(エアーブラシ)による吹き付けは可能でしょうか?
A.  原液では粘度が高過ぎてNGです。専用の薄め液(ディリューアントシンナー)で希釈し、且つコンプレッサーの圧の強いタイプでは可能かと思いますが、メディウムでの希釈後もさらさら状の液体までにはならないので、ノズルが詰まりやすくなり、洗浄の頻度を増やす必要があります。